PAC COLUMNPAC コラム

2025.04.17

韓国コスメのSNSマーケティング|媒体別の運用設計とUGC施策

韓国コスメは日本の若い世代を中心に定着し、新作の情報がSNSを通じて一気に広がる状況が続いています。ただ、同じ写真と同じ文章をInstagramにもTikTokにもXにも流しているだけでは、フォロワー数は動いても売上につながる手応えは生まれにくくなります。媒体ごとに利用者の目的も、伸びるコンテンツの形も、広告の仕組みも異なるためです。本記事では、韓国コスメのSNSマーケティングを媒体別の運用設計という切り口で整理します。Instagram、TikTok、X、YouTubeのそれぞれで何を狙い、どのフォーマットを主力に据え、どの広告メニューを使い、どの指標で判断するのかを順に見ていきます。あわせて、口コミが自然に増え続ける状態をつくるUGCの設計と、複数の媒体をまたいで運用を回すための制作体制や効果測定の考え方も解説します。これから自社で運用を立ち上げる方にも、投稿を続けているのに成果に結びつかないと感じている方にも、設計を見直す手がかりとして役立つ内容です。

韓国コスメのSNSマーケティングを媒体別に設計する理由

韓国コスメの情報発信でSNSが要になるのは、パッケージの色や質感、塗ったときの発色といった、言葉だけでは伝わりにくい魅力を視覚で伝えられるからです。ただし、その伝え方は媒体によって最適な形が大きく変わります。世界観をまとめて見せる場と、偶然の出会いを生む場と、じっくり比べたい人が調べる場では、求められるコンテンツがまったく違うためです。運用の成果が伸び悩むケースでは、投稿の質そのものではなく、どの媒体で何を担わせるかという役割分担が決まっていないことが原因になりがちです。まず全体像として、各媒体の立ち位置と主力フォーマット、判断に使う指標を並べて把握しておくと、日々の投稿判断がぶれなくなります。なお、SNSを含めた韓国コスメのマーケティング施策の全体像は、韓国コスメのマーケティング戦略の記事で扱っています。

同じ投稿をすべての媒体に流すと成果が伸びない

ひとつの素材を全媒体に同時投稿する運用は、工数を抑えられる反面、どの媒体でも中途半端な結果になりやすい方法です。縦型の短い動画で勢いよく見せるべき場に、静止画の商品カットをそのまま出しても指は止まりません。反対に、世界観を積み上げて見せたい場に、勢いだけを重視した編集の動画を並べれば、ブランドの印象は散らかります。利用者が能動的に検索して比べたい場面と、流れてくるものを受け身で眺めている場面では、必要な情報量も見せる順番も異なります。媒体ごとに求められる形へ作り替える前提で企画すれば、一本の企画から派生させる形で効率も保てます。素材の使い回し自体が悪いのではなく、加工せずに流用することが成果を削るという理解が出発点になります。まずは主力に据える媒体を絞り、そこで機能する形を固めてから展開先を広げる進め方が現実的です。

媒体ごとの役割と見るべき指標を先に決める

運用を始める前に、各媒体に何を期待するのかを言葉にしておくと、投稿の評価軸が定まります。新しい人に出会うための場なのか、すでに関心を持っている人との関係を深める場なのか、購入前の不安を解消する場なのかによって、追うべき数字は変わります。新規との出会いを狙う媒体でフォロワー数だけを見ていると、実際には届いている状態を見落とします。逆に関係構築を担う媒体で拡散の規模を追えば、施策が空回りします。役割と指標をセットで決め、担当者間で共有しておくことが、続けられる運用の土台になります。下の表は、韓国コスメで主に使われる四つの媒体について、担わせやすい役割と主力フォーマット、判断材料になる指標を整理したものです。自社の状況に合わせて、注力する順番を決める材料として使ってください。

媒体 担わせやすい役割 主力フォーマット 主に見る指標
TikTok 新規の認知づくりと話題化 縦型のショート動画 視聴完了率、再生数、CTR
Instagram 世界観の蓄積と新規リーチの両立 リール、ストーリーズ、フィード 保存率、非フォロワーリーチ、プロフィールアクセス
YouTube 使い方や仕上がりの理解促進 長尺動画、ショート 視聴維持率、視聴時間
X(旧Twitter) 発売情報の速い拡散と口コミ把握 テキスト投稿、画像つき投稿 インプレッション、リポスト数、言及数

購入までの流れのどこを担うのかを整える

媒体の役割は単独では決まりません。生活者が商品を知ってから購入し、さらに自分で発信するまでの流れの中で、それぞれがどの段階を受け持つのかという関係で決まります。多くの場合、短い動画で偶然知り、気になった時点で別の媒体に移って詳しいレビューを探し、成分や使用感の評価を読み込んだうえで購入に至ります。そして満足すれば自分の投稿として発信し、その投稿が次の誰かの入口になります。この循環が回り始めると、広告費を積み増さなくても新規の流入が続く状態に近づきます。逆にどこか一段が抜けていると、認知は取れているのに買われない、買われているのに口コミが増えないといった詰まりが起きます。自社の現状がどの段階で止まっているのかを見極めてから、注力する媒体と施策を選ぶ順番が効率的です。

  • 認知ショート動画で偶然知る
  • 理解レビューや使い方を確認する
  • 比較検討成分や使用感の評価を読む
  • 購買ECや店頭で購入する
  • 発信自分の投稿として共有する

Instagramの運用設計

Instagramは、韓国コスメの世界観をまとめて見せる場として中心に据えやすい媒体です。プロフィールを訪れた人が過去の投稿を一覧で確認できるため、ブランドがどんな価値観を持ち、どんな人に向けた商品なのかが短時間で伝わります。同時に、リールを通じてフォロワー以外にも届く仕組みがあり、世界観の蓄積と新規との出会いを一つのアカウントで両立できる点が特徴です。この二つの機能は求められるコンテンツが異なるため、フォーマットごとに狙いを分けて運用する設計が有効になります。さらに、優れた投稿を広告として配信し直す仕組みも用意されており、運用と広告を地続きで考えられます。ここでは、プロフィールの整え方、フォーマットの使い分け、広告とクリエイター投稿の活用という三つの観点で組み立て方を見ていきます。

プロフィールとハイライトで世界観を固定する

投稿がきっかけで興味を持った人は、ほぼ必ずプロフィールを確認します。ここで何のブランドなのかが伝わらなければ、その後の行動は起きません。アカウント名には検索で見つけてもらいたい語を含め、説明文では誰に向けたどんな商品なのかを短く言い切る形が扱いやすくなります。リンク先は、商品ページなのか販売店の一覧なのか、来訪者が次に取る行動を一つに絞ると迷いが減ります。ハイライトは、初めて訪れた人がまとめて確認したくなる情報を並べる場所として機能します。商品ラインの紹介、色の展開、使い方、取扱店舗、寄せられた質問への回答といった単位で整理しておくと、過去の投稿を遡らせずに理解を進められます。プロフィールは一度作って終わりにせず、新商品やキャンペーンの時期に合わせて見直す運用が向いています。

リール・フィード・ストーリーズの使い分け

三つのフォーマットは、それぞれ届く相手が違います。リールはフォロワー以外にも表示されるため、新しい人との出会いをつくる主力になります。発色の変化や質感、使う前と後の違いといった、動きがあるほど伝わる題材が向いています。フィードは、訪れた人が一覧で世界観を受け取る面として、色調やレイアウトの統一が効いてきます。単発の反応より、並んだときの印象を優先して設計する考え方です。ストーリーズは、すでに関心を持っているフォロワーとの距離を縮める場です。入荷の知らせ、質問への回答、開発の裏側といった、作り込みより速さと素の感じが活きる内容が適します。保存されやすい投稿は関心の強さを示すため、後で見返したくなる情報をどれだけ組み込めているかが、リールの設計では重要な判断材料になります。

Instagram広告とクリエイター投稿の二次利用

広告は、通常の投稿と切り離した特別な制作物として考えるより、反応の良かった投稿を広げる手段として捉えるほうが噛み合います。リールやストーリーズの面にはそれぞれ広告のフォーマットが用意されており、自然に流れてくる見え方に近い形で配信できます。加えて、クリエイターが投稿したコンテンツをブランド側が広告として配信する仕組みがあり、企業が作った広告らしさが薄れることで受け取られ方が変わります。すでに関心を示した人に向けて再度届ける配信も、購入の後押しとして使われる手法です。配信の最適化を自動で担う仕組みも整ってきているため、人手を配分する先は、素材の企画と検証の設計に移していく判断が現実的です。なお、どのクリエイターにどう依頼するかという起用そのものの論点は、韓国コスメのKOLマーケティングの記事で詳しく整理しています。

TikTokの運用設計

TikTokは、まだブランドを知らない人に届く力が強く、認知づくりの入口として位置づけやすい媒体です。フォロワー数の多さより、その動画が見続けられたかどうかが表示の広がりに影響するため、開設して間もないアカウントでも一定のチャンスがあります。韓国コスメと相性が良いのは、塗る前と後の違いや、指で伸ばしたときの質感、朝の支度に組み込んだ流れといった、短い時間で変化を見せられる題材が豊富だからです。一方で、作り込んだ広告らしい映像は敬遠されやすく、他の媒体で使った素材をそのまま流すと反応が鈍くなります。ここでは、見続けてもらうための動画の組み立て、検索を意識した設計と購買への導線、そしてオーガニック投稿を活かす広告の使い方という順で整理します。

冒頭数秒で見続けてもらう動画構成

短い動画では、最初の数秒で興味を持たれるかどうかがほぼすべてを決めます。ブランド名やロゴから始める構成は、その数秒を説明に使ってしまうため不利になりがちです。代わりに、色がはっきり変わる瞬間や、思わず確認したくなる問いかけ、悩みに直接触れる一言を先頭に置く形が機能します。そのうえで、変化の過程を見せ、最後に商品名を印象づける流れにすると、視聴を保ったまま情報を残せます。音や表示の演出は、いま動きのある雰囲気を伝える役割を持つため、自社の世界観と衝突しない範囲で取り入れる判断が有効です。定番として扱いやすいのは、使う前と後の比較、質感を寄りで見せる映像、日常の手順に商品を組み込む構成の三つです。一本の当たりを狙うより、型を決めて本数を重ね、反応の良い型を見極める進め方が安定します。

検索される動画と購買導線のつなぎ方

短い動画は流れて消えるものと思われがちですが、実際には特定の悩みや目的で検索した人に後から見つけられる面も持っています。肌の悩み、色選び、時間をかけない手順といった語で探す動きがあるため、動画の中の発話や画面上の文字、説明文に、探されている言葉を自然に含めておくと継続的に届きます。トレンドに乗る企画が瞬間的な広がりを担うのに対し、こうした検索経由の流入は時間が経っても効き続ける資産になります。あわせて、見た人が買える場所にたどり着ける状態を整えておくことも欠かせません。プロフィールのリンク先が分かりにくかったり、紹介した商品が品切れのままだと、せっかくの関心が行き止まりになります。動画で関心をつくる作業と、購入できる状態を保つ作業は、同じ一連の設計として扱う必要があります。

オーガニック投稿を活かした広告とクリエイティブ検証

TikTokの広告で特徴的なのは、自社やクリエイターが通常投稿した動画を、そのまま広告として配信できる仕組みが用意されている点です。この形では、配信によって得られた反応が元の投稿にも積み上がるため、広告費が消えて終わる支出ではなく、投稿の実績として残る使い方になります。ブランド独自の参加企画を立てて投稿を促す手法や、利用者が自分の映像に効果を重ねられる仕掛けも、多くの投稿を生む方向で使われています。素材選びは感覚に頼らず、複数の動画を同時期に配信して比べる進め方が確実です。どこまで見られたか、押されたか、購入につながったか、一件あたりいくらかかったかを並べて見れば、続ける素材と止める素材の判断がつきます。当たった型を次の企画に反映させる循環をつくることが、運用を伸ばす近道になります。

X(旧Twitter)の運用設計

Xは、情報が伝わる速さと、利用者の率直な感想が集まりやすい点に強みがある媒体です。発売日や再入荷、期間限定の企画といった、時期が意味を持つ情報を短時間で広げる用途に向いています。また、画像や動画を作り込まなくても投稿できるため、他の媒体に比べて運用の負荷が軽く、少人数の体制でも続けやすい面があります。もう一つの価値は、自社の商品について実際にどう語られているかを直接観察できることです。想定していなかった使い方や、購入をためらう理由が言葉として現れるため、商品開発や他の媒体の企画にも還元できます。ここでは、発売直後の話題づくりと口コミの拾い方、そして商品提供や参加型の企画の組み立て方を見ていきます。

発売直後の話題づくりと口コミの拾い方

新商品の発売に合わせて情報が集まる状態をつくると、検索した人が判断材料に触れやすくなります。公式からの告知だけでは広がりに限りがあるため、実際に試した人の投稿が同じ時期に重なる設計が効いてきます。そのうえで欠かせないのが、投稿された声を運用側が拾いにいく動きです。商品名やブランド名で検索し、触れてくれた投稿に反応を返したり、引用して紹介したりする積み重ねが、応援してくれる層を育てます。企業からの一方的な発信ではなく、やりとりが見える状態そのものが、他の利用者から見た信頼につながります。同時に、購入をためらう理由や誤解が見つかれば、説明の仕方を見直す材料になります。数を追う施策としてではなく、関係を築きながら情報を集める場として位置づけると、Xの運用は続けやすくなります。

商品提供と参加型キャンペーンの設計

商品を提供して感想の投稿を促す手法は、拡散が連鎖しやすいXの性質と噛み合います。応募したその場で結果が分かる形の企画も、参加の手間が軽いため反応を集めやすい方法として使われています。ただし、参加者を増やすことだけを目的にすると、商品への関心が薄い応募が集まり、その後の購入につながらない結果になりがちです。誰に届けたいのかを決め、その層が反応する景品や条件を選ぶ設計が前提になります。あわせて、対価を伴う依頼で投稿してもらう場合は、広告であることが分かる形で示す必要があり、この点は媒体側の仕組みと国内の規制の両面で求められます。企画の型ごとの進め方や注意点は、SNSキャンペーンの成功事例を扱った記事にまとめています。

YouTubeの運用設計

YouTubeは、他の媒体で商品を知った人が、買うかどうかを決める前に確かめにくる場として機能します。短い動画では伝えきれない情報量を扱えるため、実際の仕上がり、時間が経ったときの状態、肌の質による違いといった、購入の判断に直結する内容を届けられます。検索して見つけられる性質が強く、公開してから時間が経っても再生が続きやすいことも特徴です。一本あたりの制作負荷は大きいものの、長く効き続ける資産になりやすい媒体だといえます。近年は縦型の短い動画にも対応しているため、認知づくりと理解促進を同じ場所で担わせる設計も可能になりました。ここでは、比較検討の段階を後押しするコンテンツの考え方と、短い動画と長い動画の役割分担を整理します。

レビューとチュートリアルで比較検討層を後押しする

購入を迷っている人が知りたいのは、良い点の説明よりも、自分が使ったときにどうなるかという具体像です。色をいくつか並べて実際に塗り比べる、手順を省かず最初から通して見せる、時間の経過による変化を確かめるといった構成が、判断の材料として受け取られます。誰にでも合うという伝え方より、どんな人に向くのかを明確にするほうが、届けたい相手には強く響きます。合わない条件にも触れる姿勢は、情報の信頼度を高める方向に働きます。また、同じ悩みを持つ人が探す言葉を、動画の題名や説明、話す内容に含めておくと、検索から継続的に見つけられます。作った動画は他の媒体から誘導する先としても使えるため、商品ごとに一本ずつ用意しておくと、全体の運用が組みやすくなります。

ショートと長尺の役割分担

縦型の短い動画と、じっくり見せる長い動画は、同じ場所にあっても担う役割が異なります。短いほうは、まだブランドを知らない人に届く入口として働き、長いほうは関心を持った人の疑問を解く役目を負います。この関係を意識せずに、長い動画の一部を切り出して短い動画として出すだけでは、どちらの目的も十分に満たせません。短い動画は独立して成り立つ構成に作り替え、そこから詳しい内容へ進めるようにしておく形が噛み合います。長い動画で重視されるのは、途中で離脱されずに見続けられるかどうかです。単発の商品紹介を並べるより、続きが気になる流れや、一貫した企画として続けられる形にすると、視聴が保たれやすくなります。制作の負荷を踏まえ、無理なく続けられる本数を決めることも設計の一部です。

UGCを継続的に生み出す設計

UGCは、生活者が自分の言葉と映像で発信したコンテンツを指します。企業の発信よりも受け取る側の警戒が薄く、購入を迷っている人にとって参考になりやすいことが強みです。コスメの場合、他の人の肌でどう見えるかという情報自体が判断材料になるため、投稿が積み上がるほど購入前の不安が減っていきます。さらに、こうした投稿は検索で探される対象にもなるため、蓄積が新しい出会いを生む面も持ちます。ただし、放っておいて自然に増えるものではなく、投稿したくなる理由を用意し、探されたときに見つかる状態を整え、集まった投稿を活かす仕組みまで含めて設計する必要があります。企業が発信を続けるだけの運用と、生活者の発信が積み重なる運用では、時間が経つほど差が開いていきます。ここでは、その三つの要素を順に見ていきます。

投稿したくなる理由を商品と体験に仕込む

人が自分から投稿するのは、誰かに見せたいと思える要素があるときです。手に取ったときのデザイン、開けた瞬間の印象、限定色や季節の企画といった要素は、そのきっかけになります。商品そのもの以外にも、同封するカードや包装、店頭や催事での体験など、投稿の題材になり得る接点は複数あります。加えて、投稿しやすい形をこちらから示すことも有効です。使う前と後を並べる、色を比べる、朝の手順に組み込むといった型を提示しておくと、何を撮ればよいか分からない状態を減らせます。感想を募る企画や、写真を集める形の催しも、最初の投稿を生む後押しになります。重要なのは、投稿を義務のように求めないことです。見せたい気持ちが先に立つ設計であれば、続けて発信してくれる人が育っていきます。

ハッシュタグ設計と検索されるための蓄積

コスメの分野では、気になる商品名や悩みをハッシュタグで検索して情報を集める行動が定着しています。つまり、投稿が集まっている状態そのものが、新しい人に見つけてもらう入口になります。そのため、ブランド専用のタグを一つ決めて、あらゆる接点で同じものを使い続ける運用が効いてきます。商品ごとやキャンペーンごとにタグを増やしすぎると、投稿が分散して蓄積が見えにくくなるため、軸となるタグは絞る判断が向いています。広く使われている一般的なタグは、探している人の目に触れる機会をつくる役割があり、専用タグと組み合わせる形が扱いやすくなります。タグを決めたら、商品ページ、同封物、プロフィール、投稿の文面など、目に入る場所すべてに同じ表記で記載し、参加のハードルを下げておくことが大切です。

二次利用の許諾と広告クリエイティブへの展開

集まった投稿は、紹介や広告の素材として活かすことで価値が広がります。公式のアカウントで取り上げる、商品ページに感想として掲載する、広告の素材として配信するといった使い方があり、いずれも企業が作った表現とは違う受け取られ方をします。専用のアカウントを設けて紹介を担わせる運用も、世界観を保ちながら投稿を扱う方法として使われています。ただし、投稿者の権利に関わるため、使う範囲と場所を伝えて事前に許可を得る手順は省けません。どこで、どのくらいの期間、どんな形で使うのかを明示し、記録を残しておくことが後の混乱を防ぎます。広告として配信する場合は、複数の投稿を素材として並行して試し、反応の良いものに寄せていく進め方が合理的です。投稿を集める仕組みと活かす仕組みを一体で持つことが、UGCを成果につなげる条件になります。

媒体横断の運用体制と効果測定

媒体ごとの設計が定まっても、それを回し続ける体制がなければ運用は続きません。四つの媒体を同じ密度で動かそうとすれば、制作の負荷は一気に膨らみます。現実的には、主力に据える媒体を決めて資源を寄せ、残りは無理のない頻度で維持する配分が機能します。また、投稿するたびに企画から作り直す進め方では長く続かないため、型を決めて素材をまとめて用意する流れをつくることが要点になります。効果測定についても、媒体ごとに数字の意味が違う前提を押さえておかないと、比較のしようがない数字を並べて悩む状態に陥ります。ここでは、制作の流れの作り方、指標の見方と改善の回し方、そして国内で発信する際に守るべき表示や表記のルールを整理します。

制作フローと投稿カレンダー

続けられる運用の共通点は、その都度考える作業を減らしていることです。投稿の型をいくつか決めておき、撮影はまとめて行い、編集と公開を分けて進める流れにすると、負荷の波が小さくなります。新商品の発売、季節の企画、催事といった動かせない予定を先に置き、その前後にどの媒体で何を出すかを並べたカレンダーがあれば、準備の抜けも防げます。ひとつの撮影から、縦型の動画、静止画、日常的な発信用の素材をまとめて確保しておく発想も有効です。誰が企画し、誰が撮り、誰が確認して出すのかという役割を決めておくことも欠かせません。特に確認の手順が曖昧なままだと、表現の行き違いや公開の遅れが起きやすくなります。無理のない本数から始め、続けられると分かった範囲で広げる進め方が堅実です。

指標の見方と改善サイクル

数字を見る目的は、次に何を作るかを決めることです。すべての指標を並べても判断は進まないため、媒体の役割に応じて注目する数字を絞ります。新規との出会いを担う媒体なら、どれだけ届いたか、見続けられたかを中心に見ます。関係づくりを担う媒体なら、反応の濃さや後で見返された度合いが手がかりになります。購入への貢献を測る場合は、押された割合や購入に至った割合、一件あたりの費用を並べます。ブランド名で検索される回数の変化は、認知の広がりを間接的に示す材料になります。振り返りは、良かった投稿と悪かった投稿を並べ、題材と冒頭の見せ方と出した時間帯という単位で違いを探す形が実務的です。次の期間に試すことを一つか二つに絞り、変えた点と結果を記録していけば、判断の精度が上がっていきます。

目的 主に見る指標 読み取れること
新規に届いているか リーチ、非フォロワーへの表示、再生数 まだ知らない人に広がっている度合い
内容が響いているか 視聴完了率、視聴維持率、保存、エンゲージメント率 題材と見せ方が合っているか
関心につながったか プロフィールへの遷移、リンクの押下 次の行動を起こす力があるか
購入に貢献したか 購入率、一件あたりの費用 売上への結びつき
認知が広がったか ブランド名での検索、言及の数 記憶に残り探される状態か

表示と表記で守るべきルール

化粧品の情報発信では、表現に関する決まりを踏まえておく必要があります。医薬品ではないため、効能について認められた範囲を超える言い方はできず、肌の悩みが治るといった表現は避ける前提になります。使用感や見た目の印象として伝える形に整えるのが基本です。事実と異なる印象を与える有利な見せ方や、根拠のない優位性の主張も避けるべき領域です。あわせて、対価を伴って第三者に投稿してもらう場合は、それが広告であると分かる形で示す必要があります。媒体側にも関係を明示する仕組みが用意されており、国内の規制と合わせて対応する形になります。運用の現場で判断に迷う場面は必ず出るため、使ってよい表現と避ける表現を一覧にして共有し、公開前に確認する手順を決めておくと、思わぬ指摘を防げます。

韓国コスメのSNSマーケティングに関するよくある質問

韓国コスメのSNS運用を検討する場面では、どの媒体に力を入れるべきか、何を成果の目安にすべきかといった判断で迷いが生じやすくなります。特に、限られた人員で複数の媒体を抱えている状況では、日々の投稿に追われて設計を見直す時間が取れないまま進んでしまうことも少なくありません。ここでは、運用の立ち上げや見直しの相談として実際に挙がりやすい点を五つ取り上げ、判断の材料になる考え方を整理しました。媒体の選び方、フォロワー数の捉え方、UGCを増やす手順、広告と通常投稿の関係、人員が足りない場合の進め方という順に並べています。自社の状況に近いものから確認し、いまの運用のどこに手を入れるべきかを見極める手がかりとして活用してください。

どの媒体から始めるのがよいですか?

限られた人員で始める場合は、すべてを同時に動かすより、主力を一つ決めて形を固める進め方が向いています。新しい人に届く力を早く得たいならTikTok、世界観の蓄積と新規リーチを一つのアカウントで両立させたいならInstagramが選ばれやすい選択肢です。判断の基準になるのは、届けたい相手が多く時間を使っている場所と、自社が続けて用意できる素材の形です。動画の制作に手が回らない状況で縦型の動画を主力に据えても、続かなければ成果は積み上がりません。まず一つの媒体で反応の良い型を見つけ、そこで得た素材や知見を他の媒体へ展開する順番であれば、負荷を抑えながら範囲を広げられます。焦って対象を増やすよりも、一つの媒体を深く運用する期間を確保するほうが、結果として早く成果に届きます。

フォロワーが増えないと成果は出ませんか?

フォロワー数と売上は必ずしも同じ動きをしません。縦型の短い動画が中心の面では、フォロワー以外にも表示される仕組みがあるため、フォロワーが少ない段階でも新しい人に届くことがあります。反対に、フォロワーが多くても投稿が見られていない状態では購入につながりません。見るべきなのは、どれだけの人に届いたか、届いた人が見続けたか、次の行動に進んだかという流れです。フォロワー数は、繰り返し情報を届けられる相手が増えたことを示す指標として意味を持ちますが、それ単独を目標に置くと、商品への関心が薄い層を集める施策に傾きやすくなります。目的に応じて指標を選び分ける姿勢が必要です。数字の意味を取り違えないためにも、それぞれの媒体に何を期待するのかを先に決めておくことが欠かせません。

UGCを増やすにはどうすればよいですか?

投稿したくなる理由を用意することと、投稿しやすい形を示すことの両方が必要です。デザインや限定の企画、店頭や催事での体験は、見せたいと思うきっかけになります。あわせて、使う前と後を並べる、色を比べる、日常の手順に組み込むといった型を提示すると、何を撮ればよいか分からない状態を解消できます。ブランド専用のタグを一つ決め、商品ページや同封物、プロフィールなど目に入る場所すべてに同じ表記で載せておくことも欠かせません。集まった投稿は、許可を得たうえで紹介や広告の素材として活かすと、投稿した人にとっての手応えにもなり、次の発信を促す循環につながります。投稿が積み上がるほど検索で見つけられる機会も広がり、新しい出会いを生む土台になっていきます。

広告は運用と分けて考えるべきですか?

切り離すよりも、通常の投稿と地続きで設計するほうが噛み合います。反応の良かった投稿を広告として配信できる仕組みが各媒体に用意されており、この形であれば作り込んだ広告らしさが薄れ、受け取られ方が変わります。クリエイターの投稿をブランド側が広告として配信する方法も同様です。まず通常の投稿で複数の型を試し、反応が確かめられたものに配信を寄せる順番であれば、無駄な制作を減らせます。素材選びを感覚で決めず、複数を並行して配信し、どこまで見られたか、押されたか、購入につながったかを並べて比較する運用にすると、判断の根拠が残ります。運用と広告を切れ目なく同じ設計の中で扱うことが、かけた費用を成果へ変えるための前提になります。

社内に人員が足りない場合はどうすればよいですか?

媒体を絞り、型を決めて素材をまとめて用意する流れをつくることが、まず取れる対策です。撮影を一度にまとめ、そこから複数の媒体向けに作り替える進め方であれば、少人数でも運用を保てます。それでも回らない場合は、企画と確認だけを自社に残し、制作や日々の運用を外部と分担する形が選択肢になります。外部と組む利点は、媒体ごとの勘所や発信者とのつながりを最初から使えるため、立ち上がりを早められる点です。任せきりにせず、目的と指標、避けたい表現を共有しておけば、ブランドの世界観を保ったまま進められます。自社の判断が必要な部分を明確にしておくことが、外部活用を成功させる条件です。自社に残す役割と任せる範囲を最初に線引きしておけば、外部と組んだ後の進行も滑らかになります。

まとめ|媒体ごとの設計を積み上げて韓国コスメのSNS運用を成果につなげる

韓国コスメのSNSマーケティングは、話題になる一本を狙う作業ではなく、媒体ごとの役割を決めて設計を積み上げる取り組みです。TikTokで新しい出会いをつくり、Instagramで世界観と新規リーチを両立させ、YouTubeで購入前の疑問を解き、Xで速い情報と率直な声を扱う。この分担が定まると、日々の投稿判断に迷いがなくなります。そこにUGCが増え続ける仕組みが加われば、広告費を積み増さずに新規の流入が続く状態へ近づいていきます。あわせて、続けられる制作の流れと、媒体の役割に沿った指標の見方、表示や表記のルールを整えておくことが、運用を長く回すための土台になります。

株式会社PA Communicationは、ファッション・ビューティー領域で培った知見と広範なメディアネットワークを活かし、ブランドの情報発信を支援しています。媒体ごとの役割設計から、InstagramやTikTokを中心としたSNS運用、発信者を巻き込む施策、UGCを活かした展開、効果測定の設計まで、ブランドのフェーズと課題に合わせたご提案が可能です。どの媒体から着手すべきか判断がつかない、投稿を続けているが成果に結びつかない、社内の人員が足りないといったお悩みがあれば、ぜひ一度PA Communicationにご相談ください。貴社の商品の魅力が日本の生活者に届く形を、一緒に設計します。

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