PAC COLUMNPAC コラム

2025.12.28

メディアイベントの具体例と成功につながる企画の考え方

企業やサービスの認知拡大を図るうえで、メディアとの関係構築は欠かせません。その中でも「メディアイベント」は、記者や編集者に直接情報を届け、記事化や報道につなげるための有効なPR手法として多くの企業に活用されています。しかし、いざ実施しようとすると「どのような形式があるのか分からない」「具体例が思い浮かばず企画が進まない」と悩む広報・PR担当者も少なくありません。

本記事では、メディアイベントの基本的な考え方を押さえたうえで、実際に活用されている具体例をタイプ別に整理し、どのような目的で選ばれているのかを分かりやすく解説します。さらに、メディアに選ばれるイベントに共通するポイントや、成功確率を高めるための企画視点についても触れていきます。初めてメディアイベントを担当する方はもちろん、過去に実施経験がある方にとっても、次の一手を考えるヒントとなる内容を目指します。

メディアイベントとは何かを正しく理解する

メディアイベントを成功させるためには、まずその本質を正しく理解することが不可欠です。メディアイベントは「イベントを開催すること」自体が目的ではなく、あくまでメディアを通じて社会に情報を届けるための手段です。そのため、一般向けイベントや社内行事と同じ感覚で企画してしまうと、記者の関心を引けず、取材や掲載につながらないケースが多く見られます。
重要なのは、企業視点ではなくメディア視点に立ち、「なぜ今この情報を伝える必要があるのか」「読者にとってどんな価値があるのか」を明確にすることです。この前提を押さえることで、後述する具体的なメディアイベントの形式や企画内容も、より効果的に活用できるようになります。

メディアイベントの定義と目的

メディアイベントとは、新聞社、テレビ局、Webメディア、専門誌などの記者や編集者を対象に実施する、取材を前提とした情報発信の場を指します。最大の特徴は、広告とは異なり、メディア側の編集判断によって記事化・放送される点にあります。そのため、単なる商品紹介や企業アピールではなく、ニュース性や社会的意義が求められます。
主な目的は、新商品・新サービスの認知拡大、企業活動や取り組みの理解促進、ブランド価値の向上などです。また、単発の露出獲得にとどまらず、記者との関係構築を通じて、将来的な取材機会を生み出す役割も担っています。

広告・プロモーションとの違い

メディアイベントと広告・一般的なプロモーション施策の大きな違いは、情報の主導権が企業側にない点です。広告は費用を支払うことで掲載内容や表現をコントロールできますが、メディアイベントで得られる露出は、あくまでメディアの判断によって決まります。
そのため、企業が伝えたいことを一方的に並べるだけでは不十分で、「記事として成立する情報かどうか」が常に問われます。市場背景、社会課題との関係性、業界動向などを踏まえた情報設計ができていなければ、記者にとって魅力的な取材対象にはなりません。この違いを理解することが、メディアイベント成功の第一歩です。

実施することで得られる主な効果

メディアイベントを適切に実施することで、広告では得にくい効果を期待できます。その一つが、第三者であるメディアを通じた情報発信による高い信頼性です。企業発信の情報よりも、記事や番組として紹介されることで、読者や視聴者に客観的な情報として受け取られやすくなります。
また、複数のメディアに同時にアプローチできる点も大きなメリットです。さらに、イベントを通じて築いた記者との接点は、後日の追加取材や継続的な露出につながる可能性があり、広報活動全体の基盤強化にも寄与します。

代表的なメディアイベントの具体例

メディアイベントにはいくつかの代表的な形式があり、目的や伝えたい内容によって最適な手法は異なります。知名度向上を狙うのか、新しい取り組みへの理解を深めたいのか、あるいは企業姿勢を社会に示したいのかによって、選ぶべきイベントの形は変わります。ここでは、多くの企業が実際に活用している代表的なメディアイベントの具体例を紹介し、それぞれがどのような目的に向いているのかを整理します。自社の状況に近いケースをイメージしながら読み進めることで、企画検討のヒントを得ることができます。

新商品・新サービス発表会

新商品・新サービス発表会は、メディアイベントの中でも最も一般的な形式の一つです。新たに市場へ投入する商品やサービスについて、コンセプトや特徴、開発背景をまとめて伝えることで、効率的にメディア露出を狙うことができます。特に、業界初や独自性の高い要素がある場合は、ニュース性が高く、多くの媒体から注目を集めやすくなります。
発表会では、単なる機能説明に終始するのではなく、「なぜ今この商品が必要なのか」「どのような課題を解決するのか」といった社会的文脈を示すことが重要です。実機展示やデモンストレーションを用意することで、記者が具体的な記事を書きやすくなる点も、この形式の大きなメリットです。

記者会見・プレスカンファレンス

記者会見やプレスカンファレンスは、企業の重要な意思決定や公式見解を伝える場として実施されるメディアイベントです。経営方針の発表、事業提携、組織変更、不祥事への対応など、社会的影響の大きいテーマが扱われることが多く、情報の正確性と透明性が強く求められます。
この形式では、トップや責任者が登壇し、自らの言葉で説明することが信頼性を高めるポイントになります。また、質疑応答の時間を十分に設けることで、記者の疑問や懸念をその場で解消でき、誤解や憶測による報道リスクを抑える効果も期待できます。慎重な準備と想定問答の整理が不可欠なイベントと言えるでしょう。

メディア向け内覧会・見学会

メディア向け内覧会や見学会は、施設・工場・オフィス・店舗などを実際に見てもらうことを目的としたメディアイベントです。文章や写真だけでは伝わりにくい雰囲気やスケール感を体感してもらえるため、理解促進やブランドイメージ向上に効果的です。
例えば、新拠点の開設やリニューアル、製造工程の公開などは、この形式と相性が良いテーマです。記者にとっては現場の写真や具体的な描写が記事にしやすく、企業側にとっては自社の強みやこだわりを自然に伝えられる利点があります。体験価値を意識した導線設計や説明内容が、取材成果を左右します。

近年増えているメディアイベントの具体例

メディアを取り巻く環境の変化により、メディアイベントの形も多様化しています。デジタルメディアの台頭や働き方の変化に伴い、従来の対面型イベントだけでなく、より柔軟で効率的な手法が求められるようになりました。こうした背景から、参加のハードルを下げつつ、情報の伝達力を高める新しい形式のメディアイベントが増えています。ここでは、近年特に注目されている具体例を紹介し、それぞれの特徴と活用ポイントを整理します。

体験型・参加型メディアイベント

体験型・参加型メディアイベントは、記者が実際に商品やサービスを「体験する」ことを重視した形式です。試食・試用・デモ体験などを通じて、単なる説明では伝わりにくい価値や魅力を直感的に理解してもらうことができます。特に、使い勝手や変化を実感できる商材では、記事内容の具体性が高まりやすい点が特徴です。
この形式では、体験の流れや所要時間、撮影しやすい環境づくりが重要になります。記者が自分の言葉で表現できる素材を提供することで、読み手にとって臨場感のある記事につながりやすくなります。

オンライン・ハイブリッド型イベント

オンライン・ハイブリッド型のメディアイベントは、場所や移動の制約を受けにくい点が大きなメリットです。配信形式で実施することで、遠方のメディアや多忙な記者にも参加してもらいやすくなります。また、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型であれば、臨場感と参加しやすさの両立が可能です。
一方で、画面越しでは情報が伝わりにくくなるため、資料や映像の作り込みが重要になります。事前に資料を共有したり、質疑応答の導線を工夫したりすることで、オンラインでも取材価値を感じてもらえる設計が求められます。

インフルエンサー・メディア連動型施策

近年では、記者だけでなく、専門性や影響力を持つインフルエンサーを招いたメディアイベントも増えています。メディア露出とSNSでの拡散を同時に狙える点が特徴で、情報の波及力を高めたい場合に有効です。
ただし、インフルエンサー施策は広告色が強くなりやすいため、メディア向けイベントとは目的や役割を整理して設計する必要があります。あくまで「取材価値のある情報提供」を軸にしつつ、連動施策として活用することが、信頼性を損なわないためのポイントです。

メディアに選ばれるイベント企画の共通点

数多くのメディアイベントが日々企画・開催される中で、すべてが取材や掲載につながるわけではありません。メディアに選ばれるイベントには、業種や規模を問わず共通する考え方があります。それは、企業側の都合を優先するのではなく、記者が「記事にしたい」と感じる視点で設計されている点です。この共通点を理解することで、メディアイベントの成功確率は大きく高まります。ここでは、企画段階で必ず意識すべきポイントを整理します。

ニュース性と社会性の作り方

メディアが取材するかどうかを判断する際、最も重視するのがニュース性です。新しさや独自性があるだけでなく、社会や業界にどのような影響を与えるのかが明確でなければ、記事化は難しくなります。そのため、イベント内容を考える際は、「なぜ今なのか」「誰にとって意味があるのか」を言語化することが重要です。
例えば、市場の変化や社会課題と結びつけることで、単なる企業ニュースから一段階引き上げることができます。自社視点だけで完結せず、社会全体の文脈の中で位置づけることが、取材価値を高めるポイントです。

記者視点での「取材しやすさ」

どれだけ内容が優れていても、取材しにくいイベントは敬遠されがちです。記者は限られた時間の中で複数の取材をこなしているため、情報が整理されておらず、撮影や質問がしづらい環境では、記事化のハードルが上がってしまいます。
取材しやすさを高めるためには、発表内容を簡潔にまとめた資料、撮影可能な時間や場所の明示、質疑応答の確保などが欠かせません。記者が「この記事は書きやすい」と感じる設計が、結果的に露出量の増加につながります。

素材提供(写真・データ・コメント)の重要性

メディアイベントでは、当日の進行だけでなく、事前・事後の素材提供も重要な要素です。高解像度の写真、図表、データ、公式コメントなどを準備しておくことで、記者は短時間で正確な記事を作成できます。
特にWebメディアではスピードが重視されるため、素材が揃っているかどうかが掲載可否を左右するケースも少なくありません。イベント後すぐに使える情報を提供することで、露出機会を最大化できる点を意識する必要があります。

メディアイベントを成功させる準備と進め方

メディアイベントの成果は、当日の演出以上に事前準備で大きく左右されます。どれだけ魅力的なテーマであっても、準備や進行が不十分であれば、記者の満足度は下がり、取材や掲載につながりにくくなります。逆に、計画的に準備されたイベントは、限られた時間の中でも情報が的確に伝わり、好意的な報道を生みやすくなります。ここでは、企画から実施後までの流れを整理し、実務で押さえるべきポイントを解説します。

企画立案から告知までの流れ

最初に行うべきは、イベントの目的とゴールを明確にすることです。何を伝え、どのような露出を目指すのかが定まらなければ、企画全体がぶれてしまいます。そのうえで、テーマ設定、開催形式、登壇者、実施時期などを検討していきます。
告知段階では、メディアリストの精査と案内文の内容が重要です。記者にとって参加する価値が一目で分かるよう、ニュース性や見どころを簡潔にまとめる必要があります。案内を送るタイミングやリマインドの有無も、参加率を左右する要素です。

当日の運営で押さえるべきポイント

イベント当日は、スムーズな進行と記者への配慮が求められます。受付対応、資料配布、撮影や録音の可否など、基本的な運営が整っていないと、取材環境に不満が生じてしまいます。
また、登壇者の説明が長くなりすぎないよう時間配分を管理し、質疑応答の時間を十分に確保することも重要です。記者が知りたいポイントに答えられる場を設けることで、記事の質と量の両方を高めることができます。

実施後のフォローと二次活用

メディアイベントは、開催して終わりではありません。実施後のフォローによって、成果は大きく変わります。イベント終了後は、参加メディアへのお礼とともに、当日使用した資料や追加情報、写真素材などを速やかに共有します。
また、当日の内容をプレスリリースや自社メディア、SNSなどで二次活用することで、露出効果をさらに広げることが可能です。こうした継続的な情報発信が、次回以降の取材や関係構築にもつながります。

メディアイベントを外部に依頼するという選択肢

メディアイベントは自社で完結させることも可能ですが、専門的な知識や経験が求められるため、外部のPR会社や支援パートナーに依頼する企業も少なくありません。特に、初めてメディアイベントを実施する場合や、確実に成果を出したい場合には、外部の力を活用することが有効な選択肢となります。ここでは、外部に依頼することで得られるメリットや、依頼前に整理しておくべきポイントについて解説します。

PR会社に依頼するメリット

PR会社にメディアイベントを依頼する最大のメリットは、メディア視点を踏まえた企画設計ができる点です。日頃から記者と接点を持つPRの専門家は、どのようなテーマが取材につながりやすいかを把握しており、ニュース性の高い切り口を提案できます。
また、メディアリストの整備、案内文の作成、当日の進行管理、事後フォローまでを一貫して任せられるため、社内負担を大幅に軽減できる点も魅力です。限られたリソースで成果を最大化したい企業にとって、心強いパートナーとなります。

依頼時に整理しておくべき情報

外部に依頼する際は、丸投げではなく、最低限の情報整理が必要です。具体的には、イベントの目的、伝えたいメッセージ、ターゲットとするメディア、想定スケジュールや予算感などを事前に共有することで、提案の精度が高まります。
また、自社として譲れないポイントや過去の実施経験があれば、それも伝えておくとよいでしょう。情報が整理されているほど、PR会社側も適切な戦略を立てやすくなり、結果として満足度の高い施策につながります。

成果を最大化するためのパートナー選び

PR会社を選ぶ際は、実績の数だけでなく、自社との相性やコミュニケーションの取りやすさも重要な判断基準です。業界理解があるか、目的に寄り添った提案をしてくれるかなどを確認することで、長期的なパートナーシップを築きやすくなります。
また、短期的な露出だけでなく、継続的な広報戦略を見据えた支援ができるかどうかもチェックポイントです。単発のイベント成功にとどまらず、広報活動全体の成果を高められるパートナーを選ぶことが重要です。

メディアイベント成功に向けたまとめ

メディアイベントは、形式や演出以上に「目的に合った設計」と「メディア視点」が成果を左右します。本記事で紹介してきたように、メディアイベントにはさまざまな具体例があり、それぞれに適した活用シーンがあります。重要なのは、流行している手法を選ぶことではなく、自社が何を伝えたいのか、どのような露出を目指すのかを明確にしたうえで、最適な形を選択することです。ここでは、実践に向けた考え方を整理し、最後に外部パートナー活用の一例を紹介します。

目的に合った具体例を選ぶ重要性

メディアイベントを検討する際、多くの企業が「どんな形式が良いか」から考えがちですが、最初に整理すべきなのは目的です。新商品の認知拡大なのか、企業姿勢の理解促進なのか、それとも記者との関係構築なのかによって、適した具体例は大きく異なります。
目的が明確であれば、発表会・記者会見・体験型イベントなどの選択も自然と定まります。逆に目的が曖昧なまま進めてしまうと、内容が散漫になり、メディアにとって取材価値の低いイベントになってしまいます。具体例はあくまで手段であり、目的達成のために選ぶという視点が欠かせません。

自社で実施する場合とプロに任せる場合の判断軸

メディアイベントは自社で実施することも可能ですが、社内リソースや経験値によっては、十分な成果を出すのが難しいケースもあります。特に、ニュース性の設計やメディアとの関係構築、当日の運営や事後フォローまでを一貫して行うには、専門的なノウハウが求められます。
そうした場合、PRのプロフェッショナルに相談することで、目的に沿ったメディアイベントを効率的に実現できます。株式会社PA Communicationでは、メディア視点を重視した企画設計から、記者へのアプローチ、イベント運営、露出最大化までをトータルで支援しています。初めてのメディアイベントで不安がある場合や、これまで成果に伸び悩んでいる場合は、専門会社の知見を活用することが成功への近道となるでしょう。

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