milbon | ローンチPR施策

ミルボン商品イベント当日写真

  • 施策名 :ミルボン「milbon」 ローンチPR施策
  • 得意先 :株式会社ミルボン
  • 実施時期:2016年4月
  • 弊社担当:齋山陽子

担当領域:PR(web PR、雑誌)、PRイベント、キャスティング、空間プロデュース

BtoBからBtoBtoCへのブランディング戦略など

ミルボンと弊社との関りを教えてください。

とあるブランドのPRを担当していて、そこにお勤めされていた方の旦那さんがミルボンの方でした。その方から経営企画室の方を紹介いただいて、「将来1年半後ぐらいにこういう会社名のついたブランドを立ち上げたいのですが、どうですか?」というコンセプトの相談をされたのが最初です。

そこから何度も情報を重ねて、今までBtoBだったミルボンがBtoBtoCというカスタマーに向けたものへと変化する過程をブランディングするというのがお仕事でした。ミルボンは元々プロフェッショナルな商材で、美容室でしか置かれていないものもあって、今までの考え方はBtoB。それがBtoBtoCで、要はカスタマーの人まで考えて作っていくというのがお仕事となりました。

MILBON REPAIR展示

イベントの企画意図を教えてください。

ミルボンがミルボンという商品を発表するにあたって、一番大事にしていたことがアイデンティティでした。そのアイデンティティとは、日本出身のブランドであるということ、そして今後ミルボンはグローバルに成長していく確信があったということから、グローバルのインバウンドで需要が高いハイアットを選んだという経緯があります。

具体的に行ったプロジェクトでの仕事を教えてください。

グローバルミルボンと言われるミルボンの名前がついた商品の魅せ方、空間のプロデュース、プレスの誘致、全体的な演出を全て担いました。まず、今回のミルボンのパッケージがどんなライフスタイルシーンにも合うように作られていたため、ライフスタイル軸でのVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)の提案をしました。それは空間演出としてのステージングにあたって、どこに商品を置くか、ロゴをどこに置くか、照明をどう当てるかという空間的なプロデュースと、商品をみなさんに初めてお見せするので、それをどういう風に発表するかという部分まで考えました。

今回は、各ライフスタイルのテーマを決めて、それをInstagramなどで投稿すると考え、上から撮りやすいように、全てのテーブルで配置を変え、15パターンものVMDを作りました。プロップスタイリストの方や、演出家の方など1人ではなく様々な方が関わり、一緒に作り上げていきました。

また、私が空間を魅せるときに『息をしているもの』と『息をしていないもの』を一緒に置くように心がけています。ただ、商品を置けばいいということではなく、その商品を置いたことによって周りにどのような影響を与えるか、それを見た人がどう感じるかまで考えることが好きなので、今回はそういうことを中心に行いました。ポイントとしては、今回のプロジェクトはかなり新しい試みで、通常ビューティーがやる一部二部三部という構成ではなく、同じ空間に美容室のオーナーや美容師さんがいて、固い新聞系のメディアがいて、ファッション誌がいて、インフルエンサーがいるという4層もの人が一緒に混在するというイベントでした。それによってどんなライフスタイルでも想像できるような時間軸の構成の演出と魅せ方というのにフォーカスして考えたつもりです。

MILBON製品展示

このイベントでの成果、得たことはありますか?

このイベントが終わったあとにある大手美容室のオーナ様にお手紙を書いていただきました。そこには、『初めてBtoBtoCという形で、一般からメディアの方、そして美容師さんと向き合った本当に素晴らしいイベントでした。』とありました。そう言っていただけたことがすごく嬉しかったです。

また、今まで美容師さんというのは美容室で髪を切ったりしたときに、一緒にシャンプーなどをセット買いするというのが普通でしたが、今回は、イベント後に「この商品はありますか?」というお問い合わせが発生して、髪の毛を切っていなくても、シャンプーとリンスを買いに来たお客さんが多数生まれたというのを美容師さんから直接聞くことができたのは本当に嬉しかったです。

商品だけを買いに美容室に来ることが今後起こってくれば、髪の毛に合った商品を美容師さんが紹介するというカウンセリングが存在してくるようになり、そういったお客さんが増えてくれば良いなと思っています。そしてそれこそが本当にミルボンさんのやりたいことなので、ミルボンさんからそれですごく感謝されたことが本当に仕事としてやりがいがありました。

MILBON製品記念写真

ミルボンと今後どのように関わっていきたいですか

これからはより、美容師さんたちを大事にして、それをいかに継続していけるかというのが必要になっていると思います。特にミルボンは美容室での取扱いがNo.1になったので、業界最大手だからこその貢献を世間にしっかりと伝えていきたい。それは国内でもそうだし、国外でも同じように、例えば美容師さんたちが、“生涯美容師”という風に生涯ずっと美容師を続けられるような環境づくりをしたいというのをミルボンさんが発表していて…。私は本当にその通りだと思っていて、若いうちだからできる職業とかではなく、ライフスタイルを理解するコミュニティの場というのを啓蒙したいなと思っています。今後それができたら、すごく幸せ。

司会をする齋山陽子
企画者齋山自身が司会も行った。

齋山陽子

2009年に(株)PA Communicationに入社し現在は執行役員。 ワールドに出向しaquagirl ON THE STREETの商品企画など単なるPRにとどまらない幅広いプロデュース業務を経験し、現在は飲食「カフェカンパニー」のコンサルティングも手掛ける。 現在では「ミルボン」の総合プロデュース以外にホテル、アパレル等、PR、VMD、商品企画等の幅広いコンサルティング業務を展開。LAとTokyoのデュアルライフによりグローバルなプロジェクトも多数。

会社よりのコメント

ファッションを中心に行ってきた弊社が新しい分野として調整したビューティーの分野。その先駆けとして、美容業界のトップヘアケアブランド「ミルボン」の新商品発売という重要な施策にチャレンジ。日本発の同ブランドがグローバルに展開するということで海外のメディアも招いた発表会も実施するなど責任重大なプロジェクトを見事成功に導き、弊社のビューティー分野が確立するきっかけとなった。

FOREVER21 | 名古屋でのファスト・ファッション戦争を制する仕掛け

雑誌GLITTERとの前夜祭、スギちゃん/MACOとの店内イベント、会長のTV取材
写真左より雑誌GLITTERとの前夜祭、スギちゃん/MACOとの店内イベント、会長のTV取材
  • 施策名 :名古屋ゼロゲート オープニング施策
  • 得意先 :FOREVER21
  • 実施時期:2014年10月9日、10日
  • 弊社担当:渡邉祐子(PRプロデュースグループ マネジャー)、上田那奈、齋山陽子(執行役員)
  • 担当領域:PR(TV PR、web PR)、PRイベント、キャスティング

 

5社競合コンペを勝ち抜き、本国との直契約へ。

FOREVER21と弊社との関わりについて教えてください。

FOREVER21とのビジネスがスタートしたのは2014年3月から。5社競合コンペを勝ち抜き受注した契約先は日本国内のジャパン社ではなくカリフォルニアの本社となりました。そのため、コンペのための企画書も英文、日々のメールや電話のやりとりも全て英語となり、高等なビジネス英語の能力が必要です。毎週、日本時間の水曜日の朝に本国のPRチームとのテレホン・コンファレンスが開催されます。

最初の仕事は「イオンモール和歌山店」のオープニング・レセプションでタレントのイマルさんをブッキングし、当日の同モールでの売上No.1を記録し本国からも高い評価を得ることになり、継続的な契約に結びつきました。

FOREVER 21 CEO チャン会長と。(左より;上田、渡邉、ひとりおいて、チャン会長、齋山)
FOREVER 21 CEO チャン会長と。(左より;上田、渡邉、ひとりおいて、チャン会長、齋山)

弊社でのFOREVER21の業務範囲とチームの役割に付いては?

弊社ではPR、リリース作成、リース等のリテーナー業務以外に広告タイアップ、店頭イベント等、PRの分野を広くカバーして活動しています。PRにおいてはファッション誌、WEB以外にTVの情報番組の取材を積極的に獲得しています。

新店舗オープニングの際には必ずPRイベントを実施するのが特長で、必ずその館での売上No.1を狙います。去年は和歌山に始まり、イオンモール名古屋茶屋、イオンモール各務原(岐阜)、名古屋ゼロゲートと4店の新開店に関わり、何れもイベント効果で館No.1を記録しました。

その他、「ファッション・ナイト・アウト」でのイベントや雑誌GLITTERとのコラボイベント、渋谷店でのイベントと多くのPRイベントを仕掛けました。
昨年4月には世界中のセレブが集まるアメリカ最大の野外フェスティバル「コーチェラフェス」へのメディアツアーを行い、本国のPR活動を日本で紹介する等、日米の活動の連動も行っています。ブロガーなどのインフルエンサー施策、異業種とのコラボレーションなど幅広い業務をチーム員3名で行っています。

チームはマネジャーの私が企画と予算管理を行い、バイリンガルのアシスタントが競合リサーチ、PR会社出身の上田がTVを中心にメディアリレーションを担当し、役員の齋山が大きなイベントでは企画管理に参画します。

TVでFOREVER21特集が組まれる等、大成功のPR戦略

テレビ愛知「Newsアンサー」FOREVER 21の特集画像
テレビ愛知「Newsアンサー」においてFOREVER 21の特集

名古屋ゼロゲートオープニングイベントの企画意図を教えてください。

FOREVER 21は2014年10月10日に名古屋栄地区の新商業施設、「名古屋ゼロゲート」に大型店舗をオープンすることになった。競合が集まる栄地区で開店する本国が最も大きな期待を寄せていた新店舗で、オープニングイベントに対するプレッシャーも相当なものでした。数か月前からプレゼンを始め、何度も何度も修正を重ねながら企画をブラッシュアップしていきました。コミュニケーションはメールと週1回のLA本社との電話会議のみで、担当者とは当日まで顔を合わせることができないまま、不安と緊張の中本番を迎えました。

名古屋ゼロゲートには、Stradivarius、American Eagle Outfitters、SENSE OF PLACE by URBAN RESEARCHなどの人気ファストファッションブランドが入ることで開店前から地元の人々の間で期待が高まる中、FOREVER 21はテレビ、新聞を中心とした大型露出獲得による話題拡散に主眼をおきました。

このプロジェクトの弊社の仕事範囲は?

まず、オープン前日には地元の人気女子大の女子大生と地元ブロガーを100人集め、完全招待制のVIP Partyを開催。人気モデル出演のファッションショーを雑誌「GLITTER」と共同で実施したほか、SNS発の歌姫として話題のシンガーMACOさんのサプライズ出演、限定ノベルティの配布といったコンテンツでSNSでの話題拡散を仕掛けました。

オープン当日は館自体のテープカットと並行してFOREVER 21の店舗前でもテープカットを実施。テープカットには、パルコ社長、LA本社のディレクター、そして弊社が愛知県出身のお笑い芸人のスギちゃん、シンガーのMACOをキャスティングし、多くの報道陣による取材を獲得しました。

また、急遽FOREVER 21 CEOのチャン会長が来日し名古屋ゼロゲートについてカメラの前でコメント。滅多に露出することがないCEOに対してテレビ愛知、日本経済新聞、繊研新聞による独占取材を可能にしました。午後には、MACOによるスペシャルライブ、MACO&スギちゃんによるトークショーを開催し、多くのお客さんが店内を埋め尽くしました。

プロジェクトの成果は?

テレビ15番組以上、WEB30媒体以上、新聞15紙以上、雑誌5誌以上の掲載を獲得。テレビ愛知の「Newsアンサー」においては、数分間のFOREVER 21の特集が組まれた。オープン当日の金曜から週末にかけての3日間、予想を大幅に上回る売り上げと来場者数を記録し、名古屋でFOREVER 21旋風が巻き起こりました。来日した本国マーケティング担当者からもお褒めの言葉を数多くいただきました。

MACO、スギちゃんによるトークショーの様子
MACO&スギちゃんによるトークショーを開催
GLITTERとコラボしたファッションショーの様子
前日にはGLITTERとコラボしたファッションショーを開催
多くのテレビ等メディアの取材陣
多くのテレビ等メディアの取材を受けた

FOREVER 21の今後について

今年で日本上陸6年目を迎えるFOREVER 21。今や若い世代のみならず幅広い年代から人気を集めるファストファッションですが、今後は”FASHION FOR EVERYONE”を合言葉にさらに多くの人たちに最新のトレンドファッションを届けるべく、30代以上のターゲットも強化したブランディングをはかっていきます。また、今年は大阪のルクア1100、イオンモール沖縄ライカム、コクーン新都心などの新店舗のオープンや大型キャンペーンも決まっており、FOREVER 21は2015年もなにかと注目を集める一年になりそうです。

渡邉祐子

PRプロデュースグループ マネジャー。東京出身。上智大学比較文学部卒業。サイバーエージェント、VIA BUS STOPプレスアシスタントを経て2011年弊社に入社。入社後カシオ計算機の担当となり、アガタジャポン、アシックス、パトリシアペペの担当を歴任。現在はマネジャーとしてFOREVER21を中心にPR、イベント等のプランニングを手掛ける。

上田那奈

関西学院大学卒業。JAC、ベクトルを経て2014年入社。TVを中心としたメディアリレーション業務に従事。

会社よりのコメント

2014年度、新規獲得したFOREVER21は弊社ベスト3クライアントに一挙に成長。本企画はローカルにおいてPRイベントを実施し、TVでブランドの特集企画が放映される等、弊社の新しいメルクマールとなるプロジェクトとなりました。今年から実施の「Best Project賞」(下半期)の第2回グランプリを獲得しました。